クイズ馬 レイアシチー 第3戦


6月27日 福島1R 3歳未勝利 ダート1150mは、

4着/4番人気!!

牡馬混合戦で自分からレースを作ってのこの内容は大変評価できる。

追い切りの動きから、過去最高のデキと見ていたが、

その通り過去最高の内容だった。

しかし、それでも未勝利クラスの平均勝ちタイム程度の時計。

勝ち上がる為には、相手に恵まれるなど、運も必要。

レース回顧と時計の分析、

レース後の吉田隼人騎手のコメントと専門誌の評価を掲載。

なんとなんと、発走前に口を切り出血していたようです。

(2009年6月29日完結)

2009年6月21日作成

これ以降は6月24日に作成

これ以降は6月24日に作成

●追い切り情報(6月24日更新)

前走前 5月27日 美浦南坂路 良馬場 一杯
1回
助手
4F 53.6
3F 37.9
2F 計測不能
1F 計測不能
ジターナ(3歳未勝利)馬なりに0.2秒先行同入



6月14日 美浦南坂路 良馬場 馬なり余力
1回
助手
4F 57.6
3F 42.0
2F 28.3
1F 14.4


6月17日 美浦南坂路 稍重馬場 馬なり余力
1回
助手
4F 51.8
3F 37.8
2F 25.1
1F 12.8
ボンジュールソノコ(古馬500万下)一杯を0.1秒追走同入


6月24日 美浦南坂路 重馬場 馬なり余力
1回
助手
4F 51.3
3F 38.2
2F 26.4
1F 14.0
アームズトウショウ(3歳未勝利)馬なりに0.4秒先着
 6月14日、前走後6月3日に放牧に出されたレイアシチーですが、あっという間に帰厩しました。そして14日に14−14で追い切られました。前走は4節以内の優先出走権を持っていながら、出走できる状態になく、棒に振りましたが、今回は優先出走権を使って出走できそうです。
 ならば万全の調整が出来ますし、前走以上の力は出せるでしょう。

 6月17日、自己ベストに迫る坂路4F51.8秒で駆け抜けました。今回の方が終いまでしっかりと伸びており、私はレイアシチーの追い切りの中では、過去最高の評価をいたします。

 6月24日、先週よりも全体の時計は詰めましたが、終いを要しており、内容的には、先週の方が良かったと思います。しかし、それでも坂路51.3秒はそれなりの時計ですし、未勝利馬相手とはいえ、確実に併せ馬に先着しているのは好感が持てます。
 私ほっさんの追い切り評価は先週の追い切りを高く評価しまして、「B+」です。レイアシチーの中では、過去最高のデキと判断します。

●今回は今まで以上にやれるはず

 走破時計やレース内容から、厳しいことばかりを書いている私ほっさんですが、今回は今までよりも期待しています。なぜなら、

1.前走はすで4節以内の優先出走権はなく、除外の可能性があるため、メイチ(目一杯)の仕上げができなかった。前回獲得した優先出走権で、次走はメイチの仕上げをすることができる。
2.前走は1週前にメイチに仕上げたが、痛恨の除外で出走時にはピークが過ぎていた。
3.前走は4着もスタートでダッシュがつかず、そこでかなりの脚を使ってしまっている。
4.前走、最後の最後まで馬体を併せたケージーフジに抜かさせなかった勝負根性は特筆もの。
5.6月17日の追い切りは過去最高の動き。


 などです。管理する奥平雅士調教師は仕上げがお上手ですので、優先権がありレースが絞れる今回は大きく期待です。

●気になる出馬想定表

出馬想定表 6月27日 福島1R 3歳未勝利 ダート1150m 全22頭
馬名 前走騎手 前走 過去着順 追い切り
アゲシオ
ウェリナ
オースチンエブリン
カルムパシオン
キララミライ
クインビスティー
クレバーサクラオー
クロフネマリア
グラスレジェンド
サンマルヘイロー
シルクタイトル
ジャージデスマイル
ダイワグロリア
トミーガン
ノボジュピター
バンダムパルフェ
マイネフォリア
マルブツジャガー
ラグナロク
ルドゥーテ
レイアシチー B+
レオアドミラル
 レイアシチーは優先出走権を持っていますので、このレースを望めば出走は可能でしょう。しかし、牡馬との混合戦ですし、前走が牝馬限定戦で、その中でも軽い相手と言われていた一戦で完敗の4着。とても強気になれません。ここに出走すれば、掲示板を逃してしまうのではないかという懸念の方が大きいです。

 今週は福島では牝馬限定戦は芝の2レースしかありません。急遽そちらに出走するかも知れませんし、相手次第では、28日の福島1Rの同条件に移るかも知れません。

 とにかく、不確定要素が多いので、あまり詳しくは更新致しません。

●福島1150mコース解説

 スタート地点は向正面の2コーナーの外側。04年の秋の開催から誕生した条件。スタート地点は芝コースになってしまったが、フルゲートは16頭取れるようになった。
 ちょうど中山のダート1200mのような雰囲気で、斜めに走る芝とダートと境目を横切って本コースに入る。そうなると枠順の有利・不利が生じやすそうだが、実際にはそうでもない。中山ダート1200mのように外枠有利ということはなく、気持ち内目の方がいいぐらいだ。
 それよりもダッシュ力、スピードが命。前に行けない馬では勝負にならない。血統的には面白い特徴があり、サクラバクシンオー、エンドスウィープ、ボストンハーバー、メジロライアンといった芝適性がある種牡馬が上位に来ている。ただし、サクラバクシンオーは勝ち鞍は多いが、連対率は高くなく、穴も望みにくいので注意。
有利な枠順 フラット
有利な脚質 逃げ〜先行
ポイント
ダッシュ力、スピード
推定勝ちタイム 良馬場 稍重馬場 重馬場 不良馬場
2歳未勝利
3歳未勝利 1分09秒9 1分10秒4 1分09秒6 1分09秒0
古馬500万 1分09秒0 1分08秒9 1分08秒3 1分08秒5
古馬1000万 1分07秒6

これ以降は6月25日に作成

●出馬確定表

出馬確定表 6月27日 福島1R 3歳未勝利 ダート1150m 全22頭
馬名 騎手 前走 過去着順 追い切り
アゲシオ 吉田豊  5/24 未勝利 東京ダ1600
オースチンエブリン 高山太郎  5/23 未勝利 東京ダ1300 12 16
クインビスティー 勝浦正樹  6/13 未勝利 東京ダ1300
クロフネマリア 北村宏司  4/25 未勝利 東京ダ1400
グラスレジェンド 的場勇人  5/23 未勝利 東京ダ1300 10
サンマルヘイロー 郷原洋司  5/23 未勝利 東京ダ1300 11 10
シルクタイタン 田中勝春  5/09 未勝利 東京ダ1400 10
シックスシグマ 黛弘人  5/02 未勝利 東京ダ1300 12 10 11 13 15
ダイショウフルール 柴山雄一  5/23 未勝利 新潟芝1200 11 16 15 13
ダイワグロリア 村田一誠  5/24 未勝利 東京ダ1400 15 14
トミーガン 鷹野宏史  5/17 未勝利 東京ダ1300 14 15
ノボジュピター 松岡正海  5/31 未勝利 東京ダ1400
バンダムパルフェ 内田博幸  5/24 未勝利 東京ダ1400
マスターギラティナ 土谷智紀  5/23 未勝利 新潟ダ1800 12
ルドゥーテ 伊藤工真  4/04 未勝利 中山ダ1200 12 11 12
レイアシチー 吉田隼人  5/30 未勝利 東京ダ1300 B+

表中の「増」は出走想定表に載っていなかった馬 騎手の太字は乗り替わり。

●ほっさん予想

アゲシオ

 ダートの1200m前後の距離は最も合う距離。当然中心視。

オースチンエブリン

 中央でも地方でもツーパンチ足りない。

クインビスティ

 前走は3着でなかなか良い内容。そろそろ順番?

グラスレジェンド

 相手なり。

クロフネマリア

 新馬戦は1番人気も7着。前走も9着と精彩を欠く。

サンマルヘイロー

 ここでは見劣る。

シルクタイタン

 鞍上強化もパンチ不足。

シックスマグマ

 ダート1000mがベスト。1150mでも長い。

ダイショウフルール

 3戦して全くいいところなし。

ダイワグロリア

 初戦の前走は14番人気15着と全く。

トミーガン

 どうしようもない。

ノボジュピター

 ここ5戦はすべて3着と4着の超安定勢力。

バンダムパルフェ

 初戦から4着7着。鞍上・内田博幸騎手でどこまでやれるか。

マスターギラティナ

 1月5日に勝ち馬からクビ差の2着に食い込むも、いまだに未勝利の身分。一気の距離短縮だが。

ルドゥーテ

 !

レイアシチー

 追い切りの内容は過去最高。前走は優先出走権消滅により一度除外され、完全な仕上げではなかった。

 今回は優先出走権を使っての万全な仕上げ。この馬の力はフルに発揮できるだろう。これで大敗なら諦めよう。
ノボジュピター
アゲシオ
クインビスティ
レイアシチー

これ以降は6月26日に作成

●専門誌の印と評価

競馬ブック

短評は「実力五分」


予想家の印
馬名 吉田幹 林茂徳 吉岡哲
レイアシチー
クインビスティー
グラスレジェンド △△
シルクタイタン
ノボジュピター △△
シックスマグマ
バンダムパルフェ
マスターギラティナ
アゲシオ △△
二重△は△△で処理
あとは無印



予想オッズ
馬名 予想オッズ
ノボジュピター 2.7
シルクタイタン 4.2
レイアシチー 4.9
バンダムパルフェ 11.1
クインビスティー 12.0
アゲシオ 12.1
グラスレジェンド 14.2
以下17倍以上省略



スピード指数

馬名 最高値 3走前 2走前 前走 評価
レイアシチー 52 52 49


デイリー馬三郎

予想印

◎ ノボジュピター
○ レイアシチー
▲ シルクタイタン

以下省略

大阪スポーツ

 予想家の印
馬名 舘林 田沼 山河 本紙
渡辺薫
レイアシチー
レイアシチー以外省略


●前走レース後の騎手・調教師・専門誌のコメント

レイアシチー(4着)

 「スタート自体は悪くなかったし、思った通りの位置で運べましたが、道中から追走に余裕がなかったです。久々のせいもあると思うのでこれを使って変わってくれれば。」(吉田隼人騎手・競馬ブック)
 「前走からひと息入ったが仕上がり良好。ソツなく回って好位の内で我慢。手応えの割には伸び案外も、使い込めば変わってきそうな雰囲気はある。」(競馬ブック)

●各陣営のコメント

レイアシチー

 「大崩れしない安定感があるけど、最後のワンパンチが足りない。この条件で前進を期待。」(奥平雅士調教師・デイリー馬三郎)

これ以降は6月27日に作成

●レース 

 レイアシチーのスタートは隣の前走3着の有力馬クインビスティーに負けますが、芝の部分で押して押してハナを狙います。

 芝の部分での二の脚がなかなか速いことから、芝でもそれなりにやれるのではないでしょうか。もっとも、未勝利戦終了が迫って来ているこの時期に、芝を試すのは危険ですし、ダートは勝ち切れないまでも、安定して走っていますので、勝ち上がるまではダート戦を希望しますが。

 結局、内からサンマルヘイロー、レイアシチー、ダイワグロリア、ノボジュピター、シックスマグマの5頭が横並びになり、終始激しい先行争いを展開します。正直、この展開は前には厳しいですね。

 3コーナーから4コーナーでは僅かに先頭を維持していたレイアシチーですが、直線に入り、断トツの1番人気ノボジュピターにほとんど抵抗できずに交わされると、我慢はしていたのですが後方の内田博幸騎手騎乗のバンダムパルフェ(さすがに内田博幸騎手!)に交わされ、3着で入線かというところ、最後の最後で、大外から一気の脚で飛んできた的場勇人騎手騎乗のグラスレジェンド(道中は後方2番手追走)にも交わされ、4着で入線します。

 激しい先行争いの中、一緒に並んでいた2頭はシンガリと7着に沈んでいることを見ても、良く頑張ったと言ってあげていいでしょう。上がり37.9秒は自身最速ですし、最後まで脚色は衰えず、しっかりと伸びていたので、追い切りの良さがきっちりと出た形になりました。レイアシチーの今までのレースの中では一番良い内容でした。

●時計の評価

 今回のレイアシチーの走破時計1分09秒8良馬場は、福島ダート1150mの3歳未勝利クラスの過去10年間の平均勝ちタイムが1分09秒9良馬場ですから、ほぼ平均勝ちタイム通りでした。勝ち馬から0秒1差ということで、特に勝ち馬の能力が抜きん出ていたわけでもなく、ここでは圧倒的な1番人気だったノボジュピターですが、最後までしっかりと追ってこの走破時計ですから、上のクラスではクラスに慣れるまでは、正直厳しいでしょう。

 レイアシチーも平均的な未勝利優勝レベルの力はありますが、抜きん出た力はありません。メンバーに恵まれることが優勝への条件となるでしょう。また、現状の力では、上のクラスでは勝ち負け出来ないでしょう。

これ以降は6月29日に作成

●レース後の騎手・調教師のコメント

レイアシチー(4着)

 「スタートはスッと出てくれたし、4角では勝ち馬と並んでいました。でも、ノド鳴りのせいか追ってからが踏ん張れなかったです。」(吉田隼人騎手・競馬ブック)

●専門誌のレース評価

レイアシチー(4着)

 「四肢にバンテージ。発走前に口を切り出血。その影響もあってか行きたがり、折り合いを欠く。ゴール前で止まる」(競馬ブック)

●今後の展望

 レース前に、今回がレイアシチーの過去の中で最高の状態とお話しました。その通り、着は4着ですが、レース内容は一番良かったと思います。

 自分からレースを作って、激しい先行争いの中で後ろから突かれながらも最後は自身最速の上がりでまとめました。4着とはいえ勝ち馬からはコンマ1秒差ですし、走破時計もこのコースの平均勝ちタイムと優秀です。

 しかも、これでいて、発走前に口を切り出血していたとのこと。それで行きたがり、折り合いを欠いていたとすれば、なお優秀です。

 しかし、あくまでも今回も未勝利クラスの平均勝ちタイムです。平均よりも強い馬が出れば勝てないかも知れませんし、500万クラスでは未知数です。

 次走で今回よりも上積みがあるかと言われれば、”No”だと思います。しかし、同程度の力は出せるのではないでしょうか。ならば、メンバーにもよりますが、勝ち負けには絡むでしょう。

●最後に

 我がほっさん厩舎には過去、未勝利戦で2着や3着に来ていた馬でも、結局未勝利戦を勝ち切れずに引退した愛馬が何頭もいます。

 それほど、”勝つ”ということは難しく、2着や3着とは大きな違いがあります。勝つためには、自身の能力がそれなりで、それを出し切ることが大切です。それでも、他に強い馬が混じっていれば負けますし、ゲートで出遅れたり、道中で不利を受けたり、馬場が合わなかったりしても勝てません。

 本日出走し3着、4着と未勝利戦で好走したボニータシチーもレイアシチーも未勝利クラスを勝つ能力はあります。しかし、その能力は未勝利戦の勝ち負けでギリギリで、非常に大きく運や相手関係に左右されます。

 両馬とも、なんとか勝てる馬なので、上手く相手に恵まれて勝って欲しい。まぐれで勝ち上がって、上のクラスではからっきしでも構わない。レイアシチーも引退して他の代替馬が欲しいとは思わない。先行力は魅力だし、まだまだ強くなる可能性も大いにある。

 とにかく、未勝利戦終了までそんなに時間もない。次で勝ち上がって欲しい。

 頑張れレイアシチー!!

最後までご愛読ありがとうございました

2009年6月21日作成 24日、25日、26日、27日、29日加筆
レイアシチーの過去の特集をご覧になりたい方はこちら

2009年 5月30日 第2戦 3歳未勝利 東京ダ1300m (4着/3番人気)

2009年 3月22日 デビュー戦 3歳新馬 中山ダ1200m (3着/5番人気)

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